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生活保護の特徴と内容。申請方法の手順について。

高齢や疾患・障害が原因で、自力で生活を営む事が出来ない人に対して国が行う救済措置として生活保護と言う制度があります。

 

生活保護は誰しもが受ける事ができる訳ではなく、専門機関の審査があり、その審査で認められた人が受ける事ができるのです。

施設生活をしている高齢者には生活保護の受給を余儀なくされている方もおられますが、今回は生活保護の申請の手順と内容をお話してゆきます。

 

といった方は数多くおられるかと思いますので、是非参考になればと思います。

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目次

最初に

そもそも生活保護とはどんな制度なのか?

何となくは分かっていても、少し深い部分については中々触れる機会がないかと思います。

そんな生活保護についてを福祉業界との兼ね合いも含めて、まずはざっくりとお話してゆきます。

生活保護の受給者

生活保護は高齢や疾患などで就業ができず、困窮を余儀なくされる人に対する救済措置なのですが、各人の実情により支給される額、つまり生活保護費は異なってくるのです。

生活保護の特徴 

高齢者の場合、年金を受給されている方もおられますが、年金は『収入』と判定されますので、年金受給額の大小によって支給される生活保護費も変動する、という訳なのです。

 

また、地域によって物価の違いがある様に、生活保護費も地域によって支給される上限額が定められています。

簡単に言うと、

都心部は支給額が高く、田舎は支給額が低い。

と言う事になります。

生活保護費と年金の関係 

生活保護費と年金のイメージは以下の表でイメージしてもらえればと思います。

諄い様ですが、高齢者にとって年金は収入なのです。

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また年金を受給する為には、今までに納めた年金額の把握と証明が必要となります。

過去に年金事務所でこれらの手続きを纏めた記事もありますので、是非ご覧ください。

 

www.320life.work

生活保護の種類

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生活保護の種類は細分化されており、各項目が定められています。

この項目を扶助(ふじょ)と呼びます。

 

今回は施設入所に際して、高齢者が受ける代表的な扶助の種類と内容をお話してゆきますね。

生活扶助 

食費や光熱費が該当します。

その他、洗濯洗剤や入浴に必要な日用品などはここから捻出する事になります。

また、タバコなど嗜好品に当たる物もここから捻出します。

多くの場合、生活扶助で給付される金額を節約・やり繰りされる方が多くおられます。

住宅扶助

施設の居室代、つまり家賃が該当します。

また、転居に際しての敷金や礼金、火災保険料などもここから捻出します。

介護扶助

介護保険サービスの利用料金はここから捻出します。

通常は『代理納付』と呼ばれる仕組みがあり、生活保護の担当(福祉事務所や生活保護課)と介護保険課が連携し、介護保険サービスの利用料金を差し引かれた金額が給付されます。

ただし、これは移管直後などでは適応されず、数ヶ月の間は介護保険サービスの利用料金を含めた金額が支給される事があります。

その間は支給された金額から支払う事となります。

移管とは

生活保護受給者が転居をした場合、地域を跨いで別の地域に移住すること。

(例)大阪府堺市 ⇒ 大阪府大阪市

 

また、介護保険サービスを提供する事業所には『介護券』と呼ばれる書類が発行されます。これには生活保護受給者の氏名をはじめ、請求業務に必要なナンバーが記載されていますので紛失には注意です。

医療扶助

主に外来受診や入院時に現物給付されます。

その際、担当のケースワーカーさんと医療機関との間で『医療券』 と呼ばれる書類のやり取りが発生します。

これは医療機関が請求業務の際に必要となる書類ですので、入居者の外来受診や入院が決まった場合は、速やかに担当のケースワーカーさんに連絡し、

  1. 受診または入院先の医療機関名の報告
  2. 医療機関の担当部署への医療券の発行の手配

の2点を依頼しましょう。

葬祭扶助

生活保護受給者がご逝去された際に支給されるものです。

大規模で派手なお葬式、と言う訳ではなく、残念ながら必要最低限の御見送りとなります。

これには20数万円が必要となります。

それまでに支給された生活保護費は全額返還する事となりますが、このお金はこの葬儀代に充当される仕組みとなっています。

生活保護費の加算

生活保護受給の際に、ある条件を満たしている場合に支給される金額が増える事です。

障害者加算

障害者手帳の交付を受けている場合、月に1万円前後の加算があります。

これは障害の等級により変動します。

冬季加算

年末に約1万円程の加算があります。

これは冬場に必要な暖房代に当たります。

 

※私が初めてこの加算を見た時は

 

え、なにこれ?

正月のお餅代?( ゚Д゚)?

 

と言って担当のケースワーカーさんに大笑いされましたw

保護決定通知書

これらの扶助や加算の内訳については、毎月発行される保護決定通知書に詳しく記載されていますので確認しましょう。

 

また、これらを踏まえ

扶助+加算=生活保護費 

とイメージしてもらえれば解り易いかと思います(^^)

申請に必要なもの

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申請者と本人が専門機関に出向く必要がありますが、二度手間とならない様に注意しましょう。

 

生活保護を受給する本人が持参するものは

  1. 本人の印鑑
  2. 本人の身分証明書(介護保険証、医療保険症、障害者手帳など)
  3. 本人の基礎年金番号が記載されているもの(これがないと年金事務所で照会手続きが必要となります)
  4. 本人名義の金融機関の通帳(当日の預金残高が証明されていること)

 

申請者(主に施設職員などの代行者)が持参するものは

  1. 申請者の印鑑
  2. 申請者の身分証明書
  3. 委任状(住所変更や生活保護申請に必要なので各種)
  4. 家賃請求書
  5. 日割り家賃請求書
  6. 住宅費証明書
  7. 敷金請求書

 

となります。

 4~7は施設を運営する法人の社印が押印されており、かつ必要事項が記入済みのものを持参します。

これらの様式は前もって専門機関に貰える場合があります。

 

施設入所にはまず住所変更が必要となりますので、予め役所で様式を貰っておいて記入してから申請に行くとスムーズに手続きが出来ます♬

また、移管の場合であれば生活保護の申請に必要な各書類も前もって貰える事があります。

これは行政のケースワーカーさん間の引継ぎの進行具合にもよるのですが、移管前の地域と担当ケースワーカーさんの名前を伝えれば、対応してもらえる事があります。

 

準備できるもの前もっては全て揃えておく事がお勧めです。

本人名義の金融機関の通帳

申請日の当日で貯金残高がいくらか?が確認されますので、申請前に金融機関に立ち寄り、少しの額を預金または引き出しをし、通帳記帳を忘れずに行いましょう。

コピーは専門機関に有料のコピー機がある事が多いですし、原本のまま提出しても大丈夫です。

申請に本人が立ち会えない場合

高齢や病気、その日の体調によっては生活保護を受ける本人が外出できない場合もあるかと思います。

その場合、専門機関に出向く前に電話連絡をし、理由を伝えると代行者のみで申請が行える事もあります。

 

実際に私の経験した事例として

  • 気管切開をしており発語ができず、意思疎通が困難であること。
  • 長時間の座位保持が困難であること。
  • 数日前から発熱し、今も継続していること。
  • 認知症の周辺症状で問題行動(暴言・暴力)が激しいこと。
  • ほぼ寝たきりであり、車での移動が困難であること。

これらの理由があれば代行者のみで申請が可能でした。

迷った場合はまず電話連絡し確認しましょう。

申請内容と必要書類

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さて、生活保護の仕組みや構成内容についてお話してきましたが、いよいよ申請の内容についてとなります。

地域や機関によって使用される書類の様式は若干違いがありますが、審査内容はどこも似通ったものとなりますので応用が効くと思います。

申請するには決められた書類に必要事項を記入し、審査を受ける必要があります。

 

私は生活保護について全く無知だった頃に

 

初めてやから申請なんか解らん!( ゚Д゚)

記入する書類が意味解らん!( ゚Д゚)

解らん事だらけやのに色々聞かれるの超イヤ!( ゚Д゚)

 

な状態だったのですが、そんな感じでも場数を経験する事で少しづつ理解する事ができました。

ここでは申請に必要な書類の意味の理解と、全体のイメージを持ってもらえばと思います(^^)

保護開始(変更)申請書

生活保護を受けるに際しての『入口』に当たる書類と思ってください。

 

内容としては、本人の

  1. 氏名
  2. 性別
  3. 生年月日
  4. 職業(無職など)
  5. 健康状態(良好、不良など簡潔に)
  6. 保護を申請する理由(高齢と病気、障害があり就労できない為など)

を記入します。

 

事前に介護保険証などの情報の媒体があれば、問題なく埋めれ事が出来るはずです。

同意書

専門機関が必要と認める場合に、各専門機関(日本年金機構など)に資料の提供などを求められます。

この場合、本人の同意が必要となるので前もって同意書の提出が必要となるのです。

個人情報の取り扱いについての同意書だと思って大丈夫です。

 

内容としては、本人の

  1. 氏名
  2. 新住所(住所変更後、つまり入所先の施設の住所)
  3. 旧住所(住所変更前、つまり以前の居住地の住所)

を記入します。

 

こちらも事前に情報の媒体があれば問題なく埋める事が出来ます。

資産申告書

本人の世帯全ての資産を報告する書類です。

 

原則、生活保護は自分の資力の限りを出し尽くし、それでも生活がままならない!といった場合の救済措置ですので、本人の実情を報告する書類だと考えて下さい。

内容として、本人の

  1. 土地・家屋の有無
  2. 所持する現金・預貯金・有価証券
  3. その他の資産(車や貴金属など)
  4. 負債の有無

を記入します。

 

これらは事前に本人からしっかりと聞き取りや直筆を求めておきましょう。

※そもそも直筆が原則です。

収入申告書

本人の世帯全てを1単位として収入額などを報告する書類です。

資産申告書と同じく、本人の実情を報告する書類だと考えて下さい。

 

内容として、本人の

  1. 氏名
  2. 勤務先(無職なら空白で可)
  3. 過去3ヶ月間の収入の額
  4. 次回の見込みの収入額
  5. 年金の種類(厚生年金や国民年金など)と受給額(1ヶ月当たりの額)
  6. 仕送りや突発的な収入の有無とその金額
  7. 収入を得る事が出来ない理由

を記入します。

 

年金については基礎年金番号が解る書類があれば何とかなります。

生活歴

生活保護の申請までの経緯を報告する書類です。

生活保護法版のフェイスシートと考えて下さい。

 

内容として、本人の

  1. 氏名・生年月日・年齢・出生地
  2. 両親・兄弟の氏名
  3. 最終学歴と学校名
  4. 職歴の期間と勤務先の名称・所在地・業務内容と加入していた年金の種類
  5. 病歴と当時の担当医療機関
  6. 結婚の時期と配偶者の氏名、子供の有無
  7. 免許・資格の有無
  8. 心身の状況(障害者手帳の種類と等級)
  9. 生活保護歴(以前も受給していた場合はその期間)

を記入します。

 

これらは事前にしっかりと調べても不明な部分が出てくる場合があります。

とにかく出来る限りの情報を集め、不明な部分は正直に報告しましょう。

ファミリーツリー

ずばり家系図だと考えて下さい。

両親、兄弟、子供、親せきなど、出来る限り調べ上げて記入しましょう。

扶養義務者の申告書

ファミリーツリーで調べた情報を基に、親族の一人一人の情報を記入します。

 

内容として、

  1. 氏名と関係性
  2. 住所と連絡先
  3. 仕送りなどの扶助の状況

を記入します。

 

天涯孤独の高齢者や、意思疎通が極めて困難であり不明な点が数多くある場合など、記入が困難な場合は正直に報告しましょう。 

最後に

ここまで生活保護の大まかな内容と申請の順序などに触れてきましたが、何となくイメージはして頂けたでしょうか?

 

生活保護については『便利』と言えば語弊があるかと思いますが、国が国民の生活に責任を持つ、といった良く出来た制度だと思います。

 

ただし生活保護費受給について、私のイメージでは

  • 国の一部となる。
  • 制約を受ける。

と考えてしまいます。

国が支給するお金で生かされている、つまり国の定めた範疇でしか生活が出来ないのです💦

 

今回は申請の方法や順序についてお話してきましたが、実際に受給後は制約を受ける事が多いのです。

(事例が多すぎるので今回は割愛しますね)

 

そもそもこの制度は一時的なものであり、

決して財テクの類であってはならない

のです。

目的はあくまで自立ですので、健康なうちは出来れば頼りたくない制度、といった位置づけでしょうか。

 

残念ながら私が関わってきた受給者(利用者)の方の中には

 

俺の金や!( ゚Д゚)

俺の権利や!( ゚Д゚)

 

と権利の主張だけを全面的に出す利用者さんもおられました。

 

そう考えいてる人に限ってメリットの部分、つまり『受け取る・もらう』部分しか理解できていない事が非常に多かった様に思います。

場合によっては返還金(国に返納するお金)が発生したり、入院した場合や使用するオムツの数によっては支給される額では足が出る場合もあるのです。

 

これには施設と受給者の両者が

  • この制度について正しい知識を持つこと
  • お金を適正に使用すること

が必要だと感じています。

 

生活保護法は突き詰めていくと奥が深く、私自身も手探りで日々勉強な訳なのですが、今回の記事が本当に生活保護を必要としている方や、また受給者を支援する側の人にとって少しでもお役に立てれば嬉しく思います(^^)

 

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