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生活保護の特徴と内容。実は全てが保障されません!

前回は施設入所されている高齢者で、尚且つ生活保護を受けている利用者についてお話しました。

 

『健康で文化的な最低限度の生活』を確保する為の生活保護ですが、実は定期的に支給される生活保護費には、ある取り決めがあるのです。

 

  • 生活保護費が足りなくなる原因が知りたい。
  • 生活保護受給者の注意点が知りたい。
  • これらの解決策が気になる。

といった方には参考になるかと思います。

今回はこの取り決めにより、私が経験した生活保護の不具合についてお話してゆきます。

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目次

最初に

私が主に関わってきたのが何らかの疾患や障害を持つ高齢者の方々です。

表現が悪いかと思いますが、若者と比べてみるとどうしても最終的な目標である『自立』は現実味がない方が殆どです。

中にはご家族の協力もあり、見事に在宅復帰を実現された方もおられましたが、ほんの一握りでした。

 

さて、生活保護費の受給と利用者のお金のやり繰りについてですが、経済的に非常にシビアな方もおられます。

そんな方にとって、本来手元に残るはずであったお金が何らかの理由で失われる事は非常に痛手となります。

 

私が頭を抱えた事例としては、

  • 社会保障費や公費の未納が発覚した場合
  • 多額のオムツ代が必要となる場合
  • 入院が長期化した場合
  • ご逝去された場合

などがありました。

それでは、これらについて具体的にお話してゆきます。

社会保障費や公費の未納が発覚した場合

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数あるパターンの中でも一番印象に残っているのが

過去の介護保険料の未納分が後から発覚し、支払いを求められた時。

でした。

しかも数十万円と決して安い金額ではありませんでした💦💦

 

この場合、該当する高齢者の月々の生活保護費から少しづつ返納する、つまり分納するという事で事態は収まりましたが冷や汗ものでした💦

 

その他にも様々な理由から生活に必要な支払いが困難となってしまう方と関わってきましたが、生活保護法の制度上、どうしても最終的には資金繰りが出来なかったケースが次項からとなります。 

多額のオムツ代が必要となる場合

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高齢者は加齢によるADLの低下からオムツの使用を余儀なくされている方が多くおられる事は皆さん承知だと思います。

その為、生活保護には月々に支給される生活保護費以外に、オムツ代を補助してくれる仕組みがあります。

 

ただし、これには上限額が定められているのです。

地域によりその額は異なるのですが、多くの場合が1ヶ月2万円前後に設定されている事が多い様です。

 

しかし、この支給額は変動する事があります。

実際に私が経験したケースでは

¥21.000から¥19.800に支給額が引き下げられた事があります。

 

必要だからと言って、使い放題と言う訳ではありませんので要注意です。

利用者さんの中には問題行動(オムツ外しや不潔行為など)により、通常より多くのオムツが必要になる場合もありますが、オムツ交換や巡視の頻度を高くする等の対策が必要となります。

オムツ代の補助を受けるには

最初に当該利用者の主治医の証明書が必要となります。

よく『オムツ使用証明書』と呼ばれており、医者の視点から担当する患者さんにはオムツが必要ですよ、と証明する為に一筆書いてもらう訳なのです。

この様式は担当のケースワーカーさんに伝えれば頂くことが出来ます。

 

また、この補助を受けるには毎月提出する書類があり、

  1. オムツの請求書(法人の様式で可)
  2. オムツの領収書(法人の様式で可)
  3. 申請書(ケースワーカーさんから頂けます)

を月初めに提出する事で、翌月分の生活保護費に上乗せされ支給されます。

実はこの『翌月分』が曲者なのですが、その理由は後程お話します。

入院が長期化した場合

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医療ニーズの高い利用者が陥り易いケースです。

 

特変などで入院となった場合、入院費は勿論生活保護費から捻出する事になります。

入院費については『医療扶助』として支給されるので全く問題ないのですが、実は入院している期間は『住宅扶助』である家賃が支給されないのです💦

 

その為、入院が数ヶ月にも及ぶと家賃が支払えなくなるのです💦

家賃を1ヶ月4万円とした場合、半年間入院すると

4×6=24万円

となりますね?

 

これ、施設側からすると回収するのにかなりの月日が必要になるので、非常に困ったケースとなるのです💦

 

利用者の状態や年齢などにより、入院は避けられない事が多いと思いますが、出来る限り入院とならない様に日頃からケアを怠らない事や、状態変化の早期発見に努めましょう。 

 

医療ニーズの高い高齢者などについて、日頃からの注意点やケアの方法などは過去の記事にも掲載していますので、是非ご覧ください。

www.320life.work

ご逝去された場合

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人間は未来永劫、と言う訳にはいきません。

どんな人でも、いつか最期は訪れるのです。

 

さて、ご逝去された利用者はどうなるのでしょうか?

生活保護法では有り難い事に『葬祭扶助』と言い最期の御見送りも手助けをしてくれるのです。

華やかなお葬式、とは言えませんが必要最低限の最期は保証されています。

 

ではここで先程お話していました『翌月に支給される』のフレーズを思い出して下さい。

生活保護費を受給している人がご逝去された場合、その日で生活保護費の支給(日割り計算されます)は完全にストップします。

 

これはつまり

翌月に支給されるはずだった諸々の補助費が受け取れなくなる

のです💦

 

私からすると

 

いやいや、オムツとか使ってしもてんねんからお金貰わなあかんやろ( ゚Д゚)

 

だったのですが、ケースワーカーさんに話を聞くと

 

そもそも支給する対象の人間がいない(死亡している)ので、支給できないんです💦

 

との返答を頂きました。

確かに仰る通りです💦

 

その為、利用者さんがご逝去された場合は、収益だけに焦点を当てるとどうしても誤差が発生してしまうのです。

 

これについては仕方ありませんので施設で負担する事となりました。

最後に

今回お話したケースが私が経験した不具合の代表的な例となります。

生活保護法は『健康で文化的な最底限度の生活』を念頭に置かれていますが、どうしても全てを賄える制度、と言う訳ではありません。

 

特にご逝去された場合、最後は事業所にある程度の金銭負担が発生したり、それが月途中であれば生活保護費は日割りで返納が必要となったりと、事業所側も利用者側もお金が必要になるのです💦

 

前回の記事でもお話しましたが、いざと言う時の為にお金のやり繰りは必要です。

加算などで多少の余裕があるから、制度の枠内であるからと言って自由気ままな生活を送るのではなく、日頃から先を見据えての生活習慣の構築が大切なのです。

 

生活保護法全般については過去の記事も是非ご覧ください。

今回の記事にもある『扶助』についても具体的に掲載しております。 

www.320life.work

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