福祉業界に関わらず、どの業界や業種においてもクセの強い人は必ずいます。
そんな人がいる為に、円滑な業務の妨げになったり快適な職場環境の実現が成されない等々、悩みの種となる事もしばしば。
中にはその人の為に退職者が後を絶たない等、事業繁栄に際して大きな阻害要因となる事も少なくありません。
今回はそんな問題視されるスタッフへの対応策や考え方についてお話してゆきたいと思います。
最初に
問題のあるスタッフ、と言えば一見デメリットしかない様に思われがちです。
が、実はある重要な役割を担っている場合があります。
ただ、重要とは言えども道徳的に観ると決してプラス要素とは言えません。
あくまでも少し視点を変えて、という事になります。
こういったネックとなるスタッフに対しては、必ずしも常に親身に対応する事は現実的ではありません。
- どの様に接するのか?
- どの様に活かすのか?
- どういったポジションが必要なのか?
を意識し、時にドライな対応をする事も必要なのです。
※次項からは問題視される人の特徴や、引き起こされる問題点をお話してゆきますので、結論から知りたい方は『隠された必要性』まで飛ばしてもらって結構です。
問題視される人とは
しっかりとした定義はありませんが、多くの場合は
- トラブルの原因となる人
- トラブルの原因となり得る人
が該当するのではないでしょうか。
例としては
- 攻撃的・高圧的な態度で接してくる。
- 感情コントロールができない。
- 我が強く、他人の意見を聴かない。
- 何事にも否定的であり、陰口や噂話が好き。
- 向上心がなく、仕事をサボりがち。
- マイルールを押し付ける。
など、例を挙げるとキリがありませんね💦
この様に、空気を乱したり、出会った時は思わず身構えてしまう。
そんな人がいる為に、業務を行う上で様々な問題が引き起こされるのです。
引き起こされる問題
前項でも述べた通り、問題視されるスタッフの立ち振る舞いや言動により引き起こされる問題は様々です。
例としては
- 職場が異様な空気に包まれる。
- 時間を取られてしまう。
- 退職者が出る。
など、良いことがありませんね💦
例を挙げ続けると、これだけでは済まない事は百も承知です。
しかし次項からは、こういった困った人の活かし方についてもお話してゆきます。
隠された必要性
さて、ここまでは職場で問題視される人の特徴や問題点についてお話してきました。
ここからが今回の記事の本題となる部分となります。
ここでは問題視されるスタッフの使い道を
事業所目線と個人目線の2つに分けてお話します。
事業所目線での対応と必要性
事業所目線とは、ざっくり言えば運営を続けていく中で必要になってくる、という意味です。
管理職からの目線、と言っても良いでしょうか。
問題のある利用者への対抗手段となる
介護施設での例となりますが、どこの施設にもクレーマー気質であったり高圧的であったりする高齢者が必ず存在します。
こういった癖の強い高齢者は正論が通用しません。
それは、スタッフより自分の方が立場が上だと考えているからです。
ただし、そんな高齢者は自分より強い者には異常に弱いという特徴もあります。
あまりにも傍若無人な高齢者であった場合、時には強い口調で脅す諭す事も必要ですので、そんな高齢者への対抗手段として活躍する事もあります。
目には目を、と言うやつですね。
熱い想いを持っており、自分の軸がある
これは俗に『意識高い系』『キラキラ系』と言われるスタッフです。
このタイプのスタッフは
- 自分の仕事に高いプライドを持っている。
- 自分の仕事に高いプライドを持ちたがっている。
といった特徴があります。
率先して業務に取り組みますが、実は無駄な業務を増やす要因ともなり、周囲のスタッフとの調和を乱すことも度々あります。
しかしながら、相手の言い分をしっかりと傾聴し認めてあげ、そして飼い慣らす事で業務改善に繋がる可能性に変化するのです。
こういったタイプのスタッフは承認欲求が人一倍強いので、一度関係性が出来上がってしまえば業務の合理化や自動化に大いに貢献してくれるのです。
個人目線での対応と必要性
個人目線とは、ざっくり言えば役職のない一般社員からの目線の事です。
問題視されているスタッフとは距離感が掴みにくいかもしれませんが、事業所目線と同じく自分が管理職になったらどの様に物事を落とし込むか?の様な目線で接すると自分の成長にも繋がります。
マネジメントのリハーサルができる
自分が管理職やそれなりのポジションに着いた場合、否応なしに対人スキルが問われます。
その際、こういったスタッフと関りを持つことも業務の1つと言えます。
この場合のリハーサルとは、自分が平社員の間に
- 人との関係性の築き方を検討する。
- 傾聴する姿勢を身に付ける。
- 物事の伝え方を意識する。
- 距離の取り方を意識する。
- 相手に関心を示す方法を模索する。
など、 人との関わり方や自分の対振る舞いを見直し・改善・考察する機会となります。
これらを事前に意識し、成功と失敗を経験する事は管理職でなくとも大きなスキルとなります。
スタッフの的になってくれる
かなり腹黒い思考ですが、口に出さずともこの考えを持っている人は意外に多いはずです。
常にストレスを感じやすい職場や、過酷な労働を強いられる職場では多くのスタッフは平常心を保つことが困難となります。
その際、どうしても他人に不満や憤りなどをぶつけてストレスを解消したり、また他人を陥れて自分を優位に立たせようとします。
その矛先がもし自分に向けられたらどうでしょう?
たまったものではありませんよね💦
あまりにも仕事が出来ない、人間性に難がある、といった場合はさておき、自分がこの対象になってしまった場合、この負の連鎖から抜け出すことは容易ではありません。
そんな時、自分を守る手段として
敢えて問題視されるスタッフを生かしておく
事で、自分に多少の問題があったとしても迷彩がかかります。
決してフェアプレイ、とは言えませんが背に腹は代えられません。
弱者の処世術、という訳ですね。
最後に
今回は一見デメリットの塊であるかの様に思われがちな問題視されるスタッフについてお話しました。
理想はスタッフ全てが一丸となって~といった姿が望ましいのでしょうが、現実はそうはいきませんよね💦
問題視されるスタッフとは、一般常識や自分の判断基準から大きくかけ離れた思考を持っている人が多いのではないでしょうか。
そんな時、関係を絶つ事は容易ですが、一度冷静に
どうすれば自分に利があるか?
と考える事も必要になります。
文中でもお話した通り、この様なスタッフは承認欲求は人一倍強いのが特徴ですので、一度味方に着くと自分の抱えている問題解決に大いに貢献してくれる事もあります。
全ての人間と解り合う事はまず無理な話なので、いざという時の懐刀として使える様に、普段からどの様に操作するか?を考えてみても良いのではないでしょうか。
コメント