福祉業界をはじめ、各業界で重宝されているSNS。
仕事でちょっと迷った時や解らない事があった場合、専門的な知識や経験を有する人と繋がりを持っていると、インターネットで調べるよりも遥かに信憑性があり、何より実用性がある情報を手に入れる事が出来ます。
活きた情報、と言うやつですね。
そんなSNSですが、必ずしも自分に有利に働くものとは言い難く、使い方を誤ると時に自分を窮地に追い込む『諸刃の剣』となります。
SNSについて、
- SNSを利用するに際しての注意点は?
- 何故、会社はSNSを嫌うのか?
- SNSが原因でトラブルが起こった時は?
といった疑問を持つ人は大勢おられるかと思います。
今回はそんは便利で危ないSNSについて、私の経験談からお話してゆこうと思います。
最初に
文頭にも述べましたが、SNSは便利で手軽な反面、時に非常に強力な力を発揮します。
その強力な力とは、ずばり負の力です。
負の力が際立つ多くの場合としては、
- 自分が放った何気ない一言。
- 自分が発信したタイミング。
の2点が原因となるのではないでしょうか。
場合にもよりけりですが、問題となる文言が拡散された場合、収集がつかなくなることも珍しくありません。
俗に言う『炎上』『祭り』と呼ばれるアレですね。
SNSを扱うに際しては、知人や友人などの垣根を超え、不特定多数の人間にも拡散されるといったリスクを背負っている事を意識すべきなのです。
これは必ずしもインターネット上のみの話ではなく、むしろ
人間同士の口コミ
の方が破壊力は絶大なのです💦
SNSとは
さて、そもそもSNSとは何なのでしょうか?
何となくイメージが出来ていても、いざ答えるとなると言葉に詰まってしまう方もおられるかと思います。
結論から言うと、SNSとは
- インターネットを通じて人と繋がりが出来る。
- 情報の発信、共有、拡散が出来る。
の2点となります。
正式名称は
- SOCIAL(ソーシャル)
- NETWORKING(ネットワーキング)
- SERVICE(サービス)
であり、SNSとはこれらの頭文字を取ったものなのです。
SNSでやってはいけないこと
SNSでついやってしまいがちですが、絶対にやってはいけない事があります。
それは特定の人物や組織の誹謗中傷です。
これは名誉棄損・侮辱罪という立派な犯罪であり、誹謗中傷を受けた被害者が加害者を特定し告訴する事、つまり裁判を起こす事で罪が確定するといったものです。
インターネットの掲示板なんかでは、特定の人物の悪口や企業の悪評を流すといった行為が数多く見られますが、それらに連られて軽い気持ちで行った事が大問題に発展する事も珍しくありません。
20代以下でSNSが原因でトラブルに発展した割合は26%という数値が平成27年に総務省から発表されていますが、30~40代では12~14%、50代であっても10%近くの割合の人がトラブルに発展しているとの事でした。
どれだけ意識していても、ほんの少しの気の緩みなどから想像もつかない程の問題に発展する事例があるのです。
SNSが会社に嫌われる理由
先程の話を踏まえて考えると、会社がSNSを嫌う理由としては
会社の悪評を流される恐れがあるから
なのです。
今年の4月より働き方改革法が施行され、労働者の労務の有り方について実に約70年降りに労働基準法が改正されました。
この約70年間には、杜撰な労務管理が原因で日本を揺るがす様な大問題に発展した事件や、逆に人知れず苦汁の日々を過ごした労働者などなど、これらに踏まえて様々な会社への想いが見え隠れしていたのではないでしょうか。
中には対抗したくとも出来ない、方法を知らないといった理由から、泣き寝入りを余儀なくされた労働者もいるかと思います。
何せ今に比べて、圧倒的に情報収集の手段が限られていましたから。
しかしながら。
インターネットをはじめ、SNSが娯楽の領域を超えてビジネスにも進出している現在、企業の内部事情、つまり悪評は一昔前に比べて格段に拡散される速度は増していますし、その内容は劇的に明るみに出やすいと言えます。
その為、どんな形であれ、どんな些細な事であれ、企業は内部事情が外部に漏れる事を何より恐れているのです。
まだ記憶に新しいニュースでは、某飲食店のアルバイト店員が厨房内でふざけて食材をおもちゃにした結果、大問題となった事がありましたよね?
この様に、ほんのわずかな労働者の起こした何気ない行動が、組織にとって大打撃を与える事もあります。
つまり会社がSNSを嫌う理由は、
知られたらマズイ内部事情を世間に漏らされる可能性があるツールのひとつがSNSだから
と言う事なのです。
運営側からに視点を変えて考えると、リスクヘッジの一端、という訳です。
就業規則をチェックする
さて、企業にとってSNSが脅威となる理由は前項で何となくイメージしてもらえたかと思います。
ところが、一方的に労働者にSNSを禁止する!といった規則を設けている企業は少ないのではないでしょうか。
※少なくとも私は見た事はありません。
そもそも、どんな理由であれ業務外の出来事、つまりプライベートの部分まで企業は命令できませんからね。
では企業は労働者にどの様に歯止めを掛けるのか?
それは就業規則にて定められているのです。
企業によりその内容は変化しますが、趣旨としては似通っている事が多くあります。
『総則』や『業務心得』『服務規律』といった部分をチェックしてみましょう。
これらは『退職』や『解雇』の部分にも一部記載されている事もありますね。
表現や文言は企業により様々ですが、ざっくりとした趣旨としては、
- 勤務中に仕事以外の事をするな。
- 会社の名誉を傷つけるな。
- 会社に損害を与えるな。
といった事が記載されているはずです。
これらを繋げて要約すると、
仕事の不満とか会社の愚痴をSNSで拡散して会社の評判を下げたり、損害を与えるとかマジでアカンで( ゚Д゚)
しかも仕事中にスマホ触るとかガチでありえへんで、OK?絶対すんなよ、黙っとけよ( ゚Д゚)
って事です。
つまり先程述べた3つの趣旨に当てはまる様な行為や、当てはまる疑いのある行為を禁止する、という事なのです。
そもそも企業にとって脅威となる物は様々ですし、ピンポイントで『◯◯を禁止する』といった文言を記載していたのではキリがありません。
そんな訳で、
就業規則には敢えて抽象的な文言を掲載する事でその守備範囲を広げている
と考えられます。
社会福祉士及び介護福祉士法の第4章では社会福祉士及び介護福祉士の義務等が定められており、その中には信用失墜行為の禁止といった取り決めもあります。
個人単位で考えるにせよ組織単位で考えるにせよ、信用を失う行為や失わせる行為はお互いにメリットはないのです。
トラブルが起こった場合
これは私の体験談となります。
結論から言うと、
上司からSNSが原因で指摘を受けた場合は素直に従うこと
が賢明です。 実際に私はそうしました。
経緯はこうでした。
- 夜勤中、職場に戻ってきたA先輩から差し入れを頂く。
- 夜勤の休憩時間については『適宜取ること』とされている為、TWITTERで
『A先輩に差し入れ貰いました。夜勤頑張ろう!』とツイートする。 - 後日、B先輩が私のツイートを見て、何気なしにC先輩に話す。
- 話を聞いたC先輩が上司に報告する。
- 上司より声を掛けられる。
となっています。
これだけでは何の問題もないのですが、問題はC先輩が上司に
みつまるは仕事中にも関わらずスマホを触って遊んでいた挙げ句、会社内の写真をSNSにアップして更に職場の愚痴を拡散している。
と報告をした為でした。(なんでやねんw)
そんな訳で私は上司から事実確認の為に声を掛けられたのでした💦
私はありのままの出来事をお話しし、その後
- 夜勤中(業務中)はスマートフォンを触らないこと。
- 今後TWITTERは使用せず、アカウントを削除すること。
この2つを約束し謝罪しました。
特に大事にはならなかったのですが、こちらも反省の意、と言うよりも何らかの意思表示やアクションは示すべきと考えたのでTWITTERに関しては諦めました。
まぁ夜勤の勤務時間(休憩時間)についてはグレーな部分であり、そもそも悪い事をした訳ではないのですが、会社にとっての脅威と思われては元も子もないので冷静に引き下がりました。
その後は上司のお心遣いもあり、特にお咎めなしとして今も同じ職場で快適に働いています(^^)
場合にもよりますが、この様な場合は正直・誠実・冷静に対処するのが一番良いと思います。
今回の場合では、
じゃあ就業規則に書いとけや( ゚Д゚)
そもそも就業規則より民法が優先や( ゚Д゚)
と主張する事もできるのですが、上司に時間・労力を割かせる事は何より評価に関わる申し訳ないと思ったのでねwww
まぁ参考までにw
最後に
今回の記事作成は自分の体験から生まれた疑問が始まりとなりました。
文頭で『SNSは便利な反面トラブルの原因に~』と述べましたが、直接的な原因として、SNS以上に生身の人間の拡散力の方が強いものだと感じました。
働き方改革法など、労務管理の有り方については一昔前よりは強く意識されているかと思いますが、
- 働き方改革法が施行される背景には何があったのか。
- 何故、改革が必要だったのか。
といった部分は置き去りに、法案だけが独り歩きしている様にも見受けられてなりません。
実際にこの法案を遵守していない、又は遵守できない企業は数多くあると思います。
そんな世間に公表されてはマズイ事柄を抱えている企業、つまり閉鎖的な企業の方が、SNSについては否定的だったりするのではないでしょうか。
また、 自分の興味のない物や知らない物については否定的な人も必ずいますので、SNSと聞くだけで偏見の眼差しを向ける、といった事にも繋がります。
今回の体験談は正にそんな気がしてなりませんね💦
何にせよ、SNSを認めない企業は数多くあり、上司が監視する、といった体制を取っている場合もあるらしいので注意が必要となります。
※中には転職の際に確認する企業もあります💦
そんな時に大問題に発展しない様に、職場の悪口や写真の投稿は差し控えるのは大前提ですし、それがSNSを楽しむマナーだと思います。
SNSは楽しむ為のツールであり、誰かの不幸を煽るツールではない事を意識しておきましょう(^^)
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